レンタル日記帳はナスカ

[PREV] [NEXT]
...... 2023年09月28日 の日記 ......
■ 超短編小説「猫角家の人々」その32   [ NO. 2023092805-1 ]
超短編小説「猫角家の人々」その32
首尾よく、地元の家裁で、猫角蜜子が、阿蘇太郎の母親の成年後見人として認可される。ババアは、ネコネコハウスの木賃宿にぶち込んでしまう。一応、介護付き老人ホームということで、認可はとってある。かなり、いい加減だが。これで、ババアの自宅は、好きなだけ家探しできる。

問題は、権利ばかり主張する息子、阿蘇太郎だ。こいつの口を封じておかないと作戦は円滑に遂行できない。阿蘇太郎に酒を飲ませる。3軒連れまわして、したたかに酔わせる。3軒目のクラブのVIPルームで、ちょっと風邪気味だという阿蘇太郎に、風邪の特効薬だと称して、シャブを打つ。「大丈夫よ。お医者さんの処方で貰った薬だから。」医師でも看護師でもない人物が注射を打つことの違法性を知らない太郎は、酔いもあって、身を委ねる。シャブが静脈にシャブシャブと入っていく。確かに、風邪の症状は吹き飛んで、急に元気がもりもり湧いてきた。凄い薬だ。だが、酩酊しているので記憶が定かではない。

翌日、あの薬の爽快感が忘れられなくなった太郎は、蜜子の元を訪れる。「あの風邪薬、まだあるかな?」「え、何の話?私、知らないわよ。昨日のお店だったら、池袋のキャバクラよ。キメセクっていう店。あそこに行って聞いてみたら?」

太郎は、池袋キメセクのVIPルームに通される。母親の財産が一部だが入り始めたので、軍資金には余裕がある。とりあえず、蜜子が老母の普通預金から、現金を引き出して「分け前」を渡してくれたのだ。キメセクのホステス、ヒポポタマスちゃんを指名する。ちょっと小太りの、鼻が横に広がった、大きく開いた口がチャームポイントのかわいい娘だ。今時、滅多にいないような丸い性格の、絶滅危惧種みたいないい娘だ。「かばー」と語尾につけて話すが、どこの方言だろうか?水浴びが大好きだそうだ。

ヒポポタマスちゃんと楽しいひと時を過ごす。膝に手を置いて、ひらひらのスカートの中に、徐々に侵入させる。ヒポポタマスちゃんは、限界までは侵入を容認し、極限までくると「別料金よ」と言って、太郎の手を払いのける。

太郎は、かなり酩酊してくる。「昨日、風邪薬の注射してくれたっけ?」「あれ….まだある?」ヒポポタマスちゃんは、「あるけど、少し高いよ。」という。エルメスのカエル色の財布から10万円を取り出して、ヒポポタマスちゃんに渡す。金を持っているところをヒポちゃんに見せびらかしたい。できれば店外デートを申し入れたいのだ。10万円を無言で渡したのは、「おカネはいくらでも出すよ」という意思表示である。老母の預金から手に入れた現金は、まだ、財布にはち切れんばかりに入っている。(続く)観音懺法
我昔所造諸悪業 皆由無始貪瞋痴 従身語意之所生 一切我今皆懺悔

無上甚深微妙法 百千万劫難遭遇 我今見聞得受持 願解如来真実義

世尊妙相具 我今重問彼 仏子何因縁 名為観世音
具足妙相尊 偈答無尽意 汝聴観音行 善応諸方所
弘誓深如海 歴劫不思議 侍多千億仏 発大清浄願
我為汝略説 聞名及見身 心念不空過 能滅諸有苦
仮使興害意 推落大火坑 念彼観音力 火坑変成池
或漂流巨海 龍魚諸鬼難 念彼観音力 波浪不能没
或在須弥峯 為人所推堕 念彼観音力 如日虚空住
或被悪人逐 堕落金剛山 念彼観音力 不能損一毛
或値怨賊繞 各執刀加害 念彼観音力 咸即起慈心
或遭王難苦 臨刑欲寿終 念彼観音力 刀尋段段壊
或囚禁枷鎖 手足被杻械 念彼観音力 釈然得解脱
呪詛諸毒薬 所欲害身者 念彼観音力 還著於本人
或遇悪羅刹 毒龍諸鬼等 念彼観音力 時悉不敢害
若悪獣圍繞 利牙爪可怖 念彼観音力 疾走無辺方
玩蛇及蝮蠍 気毒煙火燃 念彼観音力 尋声自回去
雲雷鼓掣電 降雹澍大雨 念彼観音力 応時得消散
衆生被困厄 無量苦逼身 観音妙智力 能救世間苦
具足神通力 広修智方便 十方諸国土 無刹不現身
種種諸悪趣 地獄鬼畜生 生老病死苦 以漸悉令滅
真観清浄観 広大智慧観 悲観及慈観 浄願常譫仰
無垢清浄光 慧日破諸闇 能伏災風火 普明照世間
悲体戒雷震 慈意妙大雲 澍甘露法雨 滅除煩悩燄
諍訟経官処 怖畏軍陣中 念彼観音力 衆怨悉退散
妙音観世音 梵音海潮音 勝彼世間音 是故須常念
念念勿生疑 観世音浄聖 於苦悩死厄 能為作依怙
具一切功徳 慈眼視衆生 福聚海無量 是故応頂礼
爾時 持地菩薩 即従座起 前白仏言
世尊 若有衆生 聞是観世音菩薩品 自在之業 普門示現 神通力者 当知是人 功徳不少
仏説是普門品時 衆中八万四千衆生 皆発無等等 阿耨多羅三藐三菩提心

...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: